ネイティブより辞書と検索サイト

ネイティブより辞書と検索サイト

 

ネイティブもよく間違えることを説明しました。ではだれに聞いたら いいのでしょうか。答えは辞書と検索サイトです。ネイティブよりずっ と当てになり、ほとんどの疑問はこれで解決します。 まず、辞典について説明します。当然ですが、辞典は非常に信頼性の 高いものです。単語の意味はもちろんですが、文法や語法についても大 変有益な情報を入手することができます。 日本人が知っている日本語は全体の一部であるように、英語ネイティブの知っている英語も全体の一部です。我々が知らない日本語を辞典で 調べるように彼らも知らない英語を辞典で調べます。従って、例えば単 語の意味がわからないならばネイティブに聞くより辞典に聞いたほうが 早いし確実です。 辞典というのはその道の専門家が大勢集まり慎重に慎重を期して作る のですから、いかな一人の天才よりもはるかに優れたものであることは 疑う余地がありません。 文法について例えばネイティブに質問しても、怪しいことはすでに説 明したとおりで、これについても辞典は頼りになります。語法もそうで す。このように非常に重宝な辞典ですが、弱点があります。 それは更新するのが遅いので新しい単語が出ていない場合があること です。例えば数年前にゲノムという言葉が広く使われるようになった時 に(紙の)辞典には載っていないことがありました。 今はもう認知されてそういうことはないでしょうが、このように遅い という欠点があります。もうひとつは、紙面の関係上すべての例文を載 せることができないことです。 例えばスピーキング(あるいはライティング)の時にある表現が実際に 使われているかどうか調べようとしても辞典ではわからないことがまま あります。この二つが辞典の欠点です。このような時に強い味方になっ てくれるのが検索サイトなのです。 ではもう少し具体的に見ていきましょう。例えばonly really という 表現はいいのでしょうか?いくつかの辞典で調べてもありません。only tooなら載っています。ではこれは間違いでしょうか?いえ、まだわか りません。辞典に載っていないからといって、それが間違いとは限らな いのです。そこで検索サイトでonly reallyを打ち込んでみました。 すると、たくさん出てきます。辞典にはまったくなかったのに。もし やと思ってあまり使わないロングマン英英辞典を見てもなかったのに。 こうしてこのonly reallyが実際に使われている表現だとわかったのです。意味はどうわかるかというとこれはもうその文脈から判断するしか ありません。only reallyについてはreallyを強調しているだけだと判 断できました。 このようにすれば、辞典でもわからない疑問の答えがほとんど見つか ります。ただ、ひとつ注意したいのは検索サイトに載っていれば正しい とも、載ってなければ間違いとも断定はできないことです。載っていて もそれが間違って書かれた可能性もあるわけです。それはHPやあるい は新聞に書いてあることがすべて正しいとは限らず、間違いの可能性も あるのと同じことです。 逆に載っていなくても、たまたまそういう表現のHPがないだけで、 実際には使われている可能性もあるわけです。こういうことに留意した 上でなら、検索サイトは100万の援軍に匹敵します。 私はネイティブがいなくてもまったく困りませんが検索サイトがない と大変困ったことになってしまいます。ありがとう、検索サイト!