学校英語は「英語の達人」を創る

浅井さんはなぜ英語が話せたのか?

 以前名古屋の英会話スクールで講師をしていた頃、浅井さんという生徒 がいました。学校英語、受験英語ばかりやってきて、英会話の練習など まったくやったこともなかったので、話せるか心配だったが、猛特訓の末、イギリスでは自分でも意外なほど話すことができたというのです。それを聞いた私はまったく驚 くことはありませんでした。 なぜなら私にも同じような経験があったのです。それは初めて「英語 を話せた!」という実感があった二十ニ歳の時のことでした。 当時私は東京の私大に通っていました。英語と言えば、それまで学校 英語、受験英語ばかりで(特に文法が得意でした)まったく英会話の練習 などやったことがなかったのですが、ひょんなことから英語圏の留学に行く機会に恵まれました。 いきなりの実戦です(笑)。しかし、英会話の練習などまったくやった ことがなかったにもかかわらず、英語で話すことにかなりの程度成功し たのです。向こうの言うこともわかるし、こちらの言うことも向こうの言うこともわかる。私は自信を持ちました。人間不思議なもので自信を持つとまず ます上達するようです。 このときの経験から、私は「学校で教える英語は実用英語とは異なる もので実戦ではあまり役に立たない」という世間一般の風評は大間違い であることを悟ったのです。留学どころか海外旅行にも英会話学校にもほとんど行ったことはありませんでした。その後も、ヨーロッパのバックパッカーを通して外国の人 (ネイティブも含めて ) と英語で話す機会がありましたが、何の苦労もすることはありませんで した。アラブ首長国連邦の人の余りにもなまりのある英語がわからなかっ た以外は(笑)。 それはさておいて、私が言いたいのは「学校で習う英語は確実に役に 立つ」 という事で、それさえしっかりやっていれば本当は英会話学校な どに通う必要はないのです。