カジュアルスピーキング(≒英会話)の本質

カジュアルスピーキング(≒英会話)の本質 

 

親しい間柄では通常②のカジュアルスピーキングの形式で会話するの が普通です。これは日本語でもそうですよね?友達に「明日ご都合はよ ろしいでしょうか?」なんて言わないはずです。「明日空いてる?」で しょう?英語のカジュアルスピーキング(いわゆる英会話)には次の特 徴があります。 ①省略が多い ②スラングが使われることがある ③かしこまった(フォーマルな)言い方はしない ④体言(名詞)止めが使われることがまれにある ①の省略については例えば A What will you do tomorrow? に対して B Read. などのような言い回しがカジュアルスピーキングではよく使 われます。これは I will read. の I will を省略したわけですが、 こういう答え方はカジュアルスピーキングではOKでも上司などが相手の フォーマルスピーキングではよくありません。それは上司から「君は明日何をしとるのかね?」と聞かれて「読書」などとつっけんどんな返事 をしないのと同じことです。ですから英語でも気をつけましょう! ②のスラングですが、これは日本語では俗語などと訳されるような言 葉で、例えば I ain't a musician.の ain't で、これはbe動詞の否定 形として使われることがあるのですが、きちんとした英語ではありませ ん。スラングは例えて言えば日本語の「すげー」みたいな響きを持つ 「きれいではない」英語なので、使用は極力差し控えるべきです。 ③については、例えば May I have your name?(お名前を伺ってもよ ろしいでしょうか?)と言えば非常に丁寧に聞こえ、フォーマルスピー キングではこういう言い方をしますが、カジュアルスピーキングでは What's your name?(名前は何ですか?)でOKです。時には Your name? (名前は?)なんてこともありえますが、こんなぶっきらぼうな聞き方は よほどのことがなければ使ってはいけません。 ④体言(名詞)止めについては、例えば昔見たアメリカ映画の切迫した 場面でRunning out time! と登場人物が叫ぶシーンがありました。文法 的にはRunning out(少なくなりつつある)という分詞形容詞が名詞の timeを修飾していて、これ全体で名詞になっています。 Time is running out!ならばSVCの文になっています。これを Running out time!と体現止めにすることで、簡潔かつ力強さ(切迫感) が感じられます。ただし、体言止めの表現形式は頻繁には出てこないの でそう気にする必要はないでしょう。 以上がカジュアルスピーキング(いわゆる英会話)の特徴です。どうっ てことはありません。では、なぜ学校でカジュアルスピーキングを教え てくれないのでしょうか?