カタカナを使った英語の発音学習で、
「通じる英会話」を広めているのが
英会話教室「ミシュク式カタカナ英会話ジェッタ」。
運営するJETTA(長谷川雄一朗社長)は、
事業者向けサービスを展開し、実践的な接客英会話を
小売業などに出張講座で伝授。
インバウンド(訪日客)需要の取り組みを支援している。
長谷川社長は、大学卒業後、大手海運会社、半導体専門商社で
サラリーマン生活を送った。海外ビジネスの経験を積むほどに、
「日本人を世界へ案内する仕事がしたい」と考えるようになった。
2015年に商社を退職。英会話を主婦らに教える中で、
教材著者の御宿重孝氏と出会った。御宿氏の教材は、
英語の単語の読み方を大中小の3つの大きさのカタカナで
示す。
例えば、「Rat」なら、「ウラト」と、外国人に伝わりやすい発音を
身に着けることができるようになっている。
長谷川社長は、「再現性が高く、理解しやすい。発音ができれば
リスニング能力も上がる」と習熟速度の違いを強調する。
カタカナ英会話の普及に向けて、御宿氏と一般社団法人日本外国語講師
育成協会を設立。講師養成の一方、英会話教室を15年12月に立ち上げ、
これまでフランチャイズを含め、11教室を愛知と東京で展開している。
受講生は、40~50代の初心者が多く、海外旅行など受講目的に
合わせて授業を設計する。「日本から英語を話せない人をなくしたい。
20年の東京五輪まで教室を200か所作るのが目標」という。
事業者向けサービス「コミュセル」では、カタカナ英会話を使って
外国人向けの接客術を指導。名古屋・大須の刃物店では
ロールプレイ方式で実践的な販売アプローチを伝授した結果、
売り上げが約3割アップしたという。
元商社マンの経験も生かす長谷川社長は、「日本文化の香りがする
小売り・サービス業の支援をもっと手掛けたい」と話す。
今春からは、外国人向け日本語教室や海外取り引き支援、PR支援にも
乗り出した。
世界から垣根をなくす取り組みが始まっている。
【プロフィール】はせがわ・ゆういちろう 33歳。名古屋市出身。
【企業メモ】本社=名古屋市千種区法王町2の5
▽電話=052・759・5177
▽設立=2018年5月
▽従業員数=1人
▽売上高=1400万円(19年3月期見込み)